推定量とは?
すいていりょう
推定量とは、母集団の未知のパラメータを標本データから推測するための計算式(関数)のことで、標本平均や標本分散などが代表的な例です。
推定量(estimator)とは、統計学において、母集団の特性(母数・パラメータ)を標本データに基づいて推測するための計算式や手続きを指します。得られた具体的な数値(計算結果)は「推定値(estimate)」と呼ばれ、両者は区別されます。
良い推定量が備えるべき性質として、主に以下のものが挙げられます。
- 不偏性:推定量の期待値が真のパラメータと一致すること(偏りがないこと)
- 一致性:標本サイズを増やすにつれて推定値が真の値に収束すること
- 有効性:同じ不偏推定量の中で分散が最小であること
- 十分性:データが持つ情報を最大限利用していること
例えば、母平均を推定する際には標本平均(標本値の算術平均)が代表的な推定量として使われます。標本平均は不偏性・一致性・有効性を満たすため、母平均の「最良線形不偏推定量(BLUE)」と呼ばれます。一方、母分散を推定する際は、n−1で割る「不偏分散」がnで割る標本分散より不偏推定量として優れています。
推定量の選択は統計的推測の根幹であり、最尤推定法・モーメント法・ベイズ推定法など、さまざまなアプローチが状況に応じて使い分けられています。
使い方・例文
母集団の平均身長を知りたいときに、抽出した標本の平均値を計算する式そのものが「推定量」であり、その結果として得た具体的な数値が「推定値」です。
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