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不偏推定量とは?

ふへんすいていりょう

不偏推定量とは、繰り返しサンプリングしたときの推定値の平均が母数(真の値)と一致するという性質を持つ統計的推定量のことです。

統計学において、ある母集団の特性値(母数)を標本データから推定する際に使われる関数を「推定量」と呼びます。不偏推定量(unbiased estimator)とは、この推定量の期待値が推定したい母数と等しくなる推定量のことを指します。数式で表すと、推定量 T が母数 θ の不偏推定量であるとは、E[T] = θ が成り立つことを意味します。

不偏性が重要視される理由は、推定の「偏り(バイアス)」を排除できる点にあります。バイアスがある推定量を用いると、たとえ多くのデータを集めても系統的な誤差が残り続けます。不偏推定量ならば、多数回の試行を重ねた平均として真の値に収束することが保証されます。

代表的な不偏推定量として以下のものがあります。

  • 標本平均:母平均の不偏推定量
  • 不偏分散(分母を n ではなく n−1 とした分散):母分散の不偏推定量
  • 標本比率:母比率の不偏推定量

なお、不偏性はあくまで推定量の望ましい性質の一つであり、分散が大きければ実用上の精度が低くなることもあります。不偏性と効率性(分散の小ささ)を兼ね備えた「最小分散不偏推定量(UMVUE)」が理想とされますが、常に存在するわけではありません。実際の統計分析では不偏性だけでなく、一致性・有効性・頑健性なども総合的に考慮して推定量を選択します。

使い方・例文

標本の分散を計算する際、分母を n ではなく n−1 で割る操作が「不偏推定量を使う」ことに相当します。統計ソフトウェアでは、この不偏分散がデフォルト設定になっている場合が多いです。

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