心膜腔とは?
しんまくくう
心膜腔とは、心臓を包む心膜の二層の間にある薄い空間で、少量の液体が満たされ心臓の動きを助けています。
心膜腔(しんまくくう、pericardial cavity)とは、心臓を覆う心膜(ペリカルジウム)の壁側板と臓側板の二層の間に存在する空間のことです。心膜は繊維性心膜と漿膜性心膜の二層からなり、漿膜性心膜がさらに壁側葉と臓側葉に分かれており、その間の空間が心膜腔にあたります。
正常な状態では、心膜腔には15〜50ミリリットル程度の心膜液(心嚢液)が満たされています。この液体はリンパ液に近い組成を持ち、心臓が収縮・拡張を繰り返す際の摩擦を軽減する潤滑剤として機能します。また、心臓を外部からの物理的な衝撃から守るクッションの役割も担っています。
心膜腔に病的な状態が生じた場合、次のような疾患が起こることがあります。
- 心嚢液貯留:感染・炎症・腫瘍などによって液体が過剰に増加した状態。
- 心タンポナーデ:大量の液体が貯留して心臓の拡張を妨げ、血圧低下や心不全を引き起こす緊急状態。
- 心膜炎:心膜が炎症を起こし、胸痛や発熱が生じる疾患。
心膜腔の状態は心エコー検査(超音波検査)で比較的容易に評価でき、循環器診療において重要な観察対象となっています。
使い方・例文
医師が心エコー検査の結果を患者に説明する際や、心タンポナーデを診断・治療する心臓外科・循環器内科の場面でよく使われる用語です。
この用語をシェア
最終更新: