差戻しとは?
さしもどし
差戻しとは、上級裁判所が下級裁判所の判決を取り消し、事件をあらためて審理させるために送り返す手続きのことです。
差戻し(さしもどし)とは、上訴審(控訴審・上告審)が下級裁判所の判決を破棄・取消しにした際、自ら終局判決を下さずに事件を元の裁判所(または同等の裁判所)に送り返し、あらためて審理・判断させる手続きです。
差戻しが行われる主な理由は次のとおりです。
- 審理不尽:重要な事実について十分な審理がなされていなかった場合。
- 手続き上の重大な瑕疵:口頭弁論の欠缺や証拠調べの手続き違反など。
- 法令解釈の誤り:下級審が誤った法解釈に基づいて判断した場合。
差戻しを受けた裁判所は、上級裁判所の法令解釈の判断に拘束されながら(民事訴訟法第325条等)、あらためて事実認定と判決を行います。当事者にとっては再度の審理機会を得られる一方で、解決が先延ばしになるという側面もあります。
なお、上訴審が事件を別の同等の裁判所に送ることを移送と呼び、差戻しとは区別されます。差戻し審の結果に対してもさらに上訴することが可能で、重大な事件では差戻しが複数回繰り返されることもあります。
使い方・例文
最高裁判所が高等裁判所の判決について「事実認定に不備がある」として破棄し、高等裁判所に審理をやり直させる場合が差戻しです。差し戻し後の裁判を「差戻し審」と呼びます。
この用語をシェア
最終更新: