対応原理とは?
たいおうげんり
「原理」の用語まとめを見る対応原理とは、量子力学などの新しい理論は、古典論が成り立つ極限で古典理論の結果に一致しなければならないという物理学の指針です。
対応原理(correspondence principle)とは、ニールス・ボーアが1920年代に提唱した物理学の方法論的指針です。「新しい物理理論は、古い理論が正確に成り立っていた領域では、古い理論と同じ予測を与えなければならない」というものです。
量子力学は原子・電子などのミクロな世界を記述するために生まれましたが、その結果は日常的なマクロの世界で古典力学の結論に一致します。たとえば量子力学の方程式で量子数が非常に大きくなる極限を取ると、古典力学の方程式に自然に移行します。これが対応原理の典型例です。
この原理が果たす役割は多岐にわたります。
- 理論の検証:新理論が既知の実験結果を再現できるかを確認する基準となる
- 理論の構築指針:未知領域の方程式を作る際に、古典論との整合性を手がかりにできる
- 物理概念の橋渡し:量子論と古典論の間に連続性があることを保証する
対応原理はボーアの原子模型の構築にも活用されました。電子が非常に高い軌道にある場合、量子論的な遷移周波数が古典的な回転周波数に一致するという観察がこの原理の実例です。現代でも、一般相対性理論と量子重力理論の統合を目指す研究において、対応原理の考え方は重要な役割を果たしています。
使い方・例文
量子力学の波動関数で、粒子の質量が大きくなったり作用量が大きくなったりする極限を取ると、古典力学のニュートン方程式が導かれます。このように、巨視的な物体に対しては量子効果が無視できることが対応原理によって保証されています。
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