大篆とは?
だいてん
大篆とは、中国の殷・周時代から秦の統一前後に使われた古代漢字の書体で、後の篆書(小篆)の原型となった字形のことです。
大篆(だいてん)は、中国の殷(商)時代から西周・春秋・戦国時代にかけて使われた漢字の書体を指します。甲骨文字・金文(青銅器の銘文)を経て発展した字形で、線が有機的で複雑な曲線を含む点が特徴です。
大篆の代表的な資料として、周の宣王時代(紀元前9〜8世紀頃)に作られたとされる石鼓文(せっこぶん)が挙げられます。石鼓文は10個の太鼓形の石に狩猟や祭礼を詠んだ詩が刻まれており、大篆の典型的な字形を伝える貴重な金石文として知られます。
その後、秦の始皇帝が天下を統一(紀元前221年)した際、文字の統一を進めた李斯らが大篆を整理・簡略化して小篆を制定しました。大篆と小篆を合わせて「篆書(てんしょ)」と総称することもあります。大篆は線の太細・曲直が自由で、器物の装飾にも用いられた芸術性の高い書体です。書道の世界では古典的な篆書の源流として学習対象となり、印章(はんこ)の文字デザインにも広く引き継がれています。
使い方・例文
書道の古典学習や篆刻(印章作成)の場面で登場することが多く、石鼓文の模刻を通じて大篆特有の古拙な線質を習得する稽古が行われます。
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