声門閉鎖音とは?
せいもんへいさおん
声門閉鎖音とは、声帯を一時的に完全に閉じて気流を止め、その後開放することで生み出す子音で、世界の多くの言語に見られる音声です。
声門閉鎖音(せいもんへいさおん、glottal stop)は、国際音声記号(IPA)では「ʔ」と表記される音声です。発音のしくみは、肺から押し上げてくる空気を声門(声帯が合わさる部分)で完全に遮断し、瞬間的に開放することで「詰まったような」破裂音を生み出します。
日本語には音韻として声門閉鎖音がないため、多くの日本語話者には意識しにくい音ですが、実は日常生活でも無意識に使っています。たとえば驚いたときや、「あっ」と言いかけて止めるような場面で、声帯が瞬間的に閉まる感覚がそれに相当します。
世界の言語における声門閉鎖音の扱いは多様です。
- 音韻として使用:アラビア語・ハワイ語・アゼルバイジャン語などでは意味を区別する独立した音素として機能する
- 語頭母音の前:ドイツ語など一部の言語では母音で始まる音節の前に自然に現れる
- 英語のコックニー方言:「t」の代わりに声門閉鎖音が使われることがある
- 日本語の促音:「あっ」「ちょっと」のような促音(っ)は声門閉鎖音に近い性質を持つ
音声学・音韻論の観点では、声門閉鎖音は調音器官が最も「のど(喉頭)」に近い位置で作られる音として分類されます。言語の記録・保存・学習のためにその存在を正確に把握することは、言語学の基礎として重要です。
使い方・例文
アラビア語を学ぶ際に「عَيْن(アイン)」や「أ(ハムザ)」の発音として声門閉鎖音が登場します。英語の感嘆詞「uh-oh(アッ、しまった)」の「-」の部分にも声門閉鎖音が含まれています。
この用語をシェア
最終更新: