在郷町とは?
ざいごうまち
在郷町とは、城下町や港町とは別に農村地帯に自然発生的に形成された商業・流通の拠点となる町のことです。
在郷町(ざいごうまち)とは、江戸時代を中心に農村地帯(在郷)において、農民や周辺住民の商品流通・生産・消費の需要に応じて自然発生的に形成された町場(まちば)のことです。城下町・宿場町・港町などとは異なり、主に在地の農民や商工業者が生活の必要から形成した点に特徴があります。
江戸時代の農村では、余剰農産物や農具・日用品の売買が盛んになるにつれ、定期的に市(いち)が立つようになりました。やがてそれが常設化・固定化し、商人・職人が集まる町場として発展したものが在郷町です。特に綿・絹・菜種・藍などの商品作物生産が盛んな地域では、その出荷・加工・取引を担う在郷町が数多く形成されました。
在郷町の特徴としては以下のものが挙げられます。
- 農業と商工業が混在する半農半商的な住民構成
- 周辺村落の農産物・加工品の集散地としての機能
- 藩の直接支配が及びにくい場合もあり、比較的自由な商取引が行われた
- 近世後期には産業・文化の担い手として地域経済を支えた
在郷町は幕府・藩の統制の外側で成長することも多く、近世日本の商品経済の発展を支えた重要な存在として経済史・社会史上で高く評価されています。明治以降は多くが市街地として発展し、現在の地方都市の原型となった場合もあります。
使い方・例文
江戸時代の摂津・河内など大坂周辺の農村地帯に広がった綿作地帯では、綿の集荷・加工を担う在郷町が多く形成されており、歴史の授業や日本経済史の文脈で取り上げられます。
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