唯物論とは?
ゆいぶつろん
唯物論とは、物質こそが世界の根本であり、精神や意識も物質の働きとして説明できるとする哲学的立場です。
唯物論(materialism)は、存在するものはすべて物質とその運動・変化に還元できるという哲学的立場です。精神・意識・感情といった非物質的に見えるものも、脳や神経系などの物質的過程の産物として理解します。
唯物論の系譜は古代ギリシャにまでさかのぼります。デモクリトスは万物をアトム(原子)とその運動によって説明しようとしました。近世以降はニュートン力学の成功を背景にホッブズやラ・メトリが機械論的唯物論を展開し、19世紀にはマルクスとエンゲルスが弁証法的唯物論を構築し、社会・歴史の分析に応用しました。
現代では神経科学の発展とともに、意識を脳の物理・化学的プロセスとして捉える「物理主義」と近似した議論が盛んです。唯物論の主な種類には次のようなものがあります。
- 機械論的唯物論:物質の法則的な運動ですべてを説明する
- 弁証法的唯物論:物質の矛盾と発展を重視するマルクス主義の基盤
- 脱落唯物論(eliminative materialism):心的概念を将来的に神経科学に置き換えられるとする立場
唯物論は宗教や観念論と対立することが多く、「魂や神は物質を超えるか否か」という問いと常に隣接しています。
使い方・例文
「感情は脳内の神経伝達物質の変化に過ぎないという主張は、唯物論的な説明の典型例です」というように使われます。
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