口腔内崩壊錠とは?
こうくうないほうかいじょう
口腔内崩壊錠とは、唾液や少量の水で口の中で素早く溶けるよう設計された錠剤で、飲み込みが難しい患者でも服用しやすい製剤です。
口腔内崩壊錠(OD錠、Orally Disintegrating Tablet)は、口腔内の唾液のみ、あるいはごく少量の水で数十秒以内に崩壊・溶解するよう設計された固形製剤です。通常の錠剤と成分は同じですが、製造工程で多孔質構造や特殊な賦形剤を用いることで、崩壊時間を大幅に短縮しています。
OD錠が開発された背景には、嚥下機能が低下した高齢者や小児、水なしで薬を飲まなければならない状況(外出先・透析患者など)への対応があります。製剤設計のポイントは以下のとおりです。
- 賦形剤に糖アルコール(マンニトール等)を使用して崩壊を促進
- 苦味マスキング技術により服用感を改善
- 薬効成分はそのままで、吸収経路は通常の経口投与と同じ
日本では多くの先発・後発医薬品でOD錠が流通しており、精神科薬・降圧薬・胃腸薬など幅広い領域で採用されています。処方箋では「OD錠」や「口腔内崩壊錠」と記載されます。
注意点として、舌下投与薬(舌下錠)とは異なり、口腔粘膜からではなく消化管から吸収されます。また、湿気に弱いため個別包装(PTP)のまま保管し、服用直前に取り出すことが基本です。
使い方・例文
「嚥下障害のある高齢の患者さんに、主治医が通常錠からOD錠に切り替えて処方した。」外出先で水が手に入らない場面でも、唾液だけで服用できる点が利便性を高めています。
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