光路長とは?
こうろちょう
光路長とは、光が実際に進む幾何学的な距離に媒質の屈折率を掛けた量で、光の位相変化を表す尺度です。
光路長(optical path length)とは、光が媒質中を伝播するときに経験する位相変化を、真空中での等価な伝播距離で表した量です。屈折率 n の媒質中を幾何学的距離 d だけ進むとき、光路長 L は L = n × d と定義されます。
光の速度は媒質によって異なり、屈折率 n の媒質中では真空中の速度 c の 1/n になります。同じ幾何学的距離を進んでも、屈折率が大きい媒質中では光の波長が短くなるため、波の山谷がより多く含まれます。この「経験した波の数」を共通の基準(真空中の距離)に換算したものが光路長です。
光路長は干渉現象を理解するうえで中心的な概念です。二つの光路を進んできた光が干渉するとき、それぞれの光路長の差(光路差)が波長の整数倍であれば強め合い、半整数倍であれば弱め合います。マイケルソン干渉計やヤングの二重スリット実験など、多くの干渉実験は光路差で定量的に説明されます。
また光路長はレンズ系の収差解析にも使われます。理想的な結像系では、物点から像点へのすべての光路の光路長が等しく(フェルマーの原理)、この条件からずれると収差が生じます。眼科検査や天文望遠鏡の設計などで光路長解析が活用されています。
使い方・例文
ガラス板(屈折率1.5)を5mm通過する光の光路長は7.5mmとなり、同じ距離を空気中(屈折率≒1)で進む光より光路長が長くなるため、干渉縞がずれます。
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