傍濾胞細胞とは?
ぼうろほうさいぼう
傍濾胞細胞とは、甲状腺に存在する特殊な細胞で、血中カルシウム濃度を下げるホルモン「カルシトニン」を産生・分泌する役割を担います。
傍濾胞細胞(ぼうろほうさいぼう)は、甲状腺の濾胞(甲状腺ホルモンを産生する球状の基本構造単位)の傍ら(間)に存在する特殊な内分泌細胞です。細胞が銀染色(ビーリング銀染色)で黒く染まることからC細胞(clear cell、parafollicular C cell)とも呼ばれます。
傍濾胞細胞の主な機能は、カルシトニン(calcitonin)というペプチドホルモンを産生・分泌することです。カルシトニンは次のような作用を通じて血液中のカルシウム濃度を低下させます。
- 骨への破骨細胞(骨を分解する細胞)の活動を抑制し、骨からのカルシウム溶出を減らす
- 腎臓においてカルシウムの再吸収を抑制し、尿への排泄を促進する
カルシトニンは、副甲状腺(上皮小体)が分泌する副甲状腺ホルモン(PTH)と拮抗して働き、血中カルシウム濃度を一定の範囲に保つ恒常性維持に貢献します。ただし、ヒトではカルシトニンの生理的役割は比較的小さいとも言われています。
臨床的に重要なのは、傍濾胞細胞に由来する悪性腫瘍である甲状腺髄様がん(MTC)です。甲状腺がんの中では比較的まれで、血液中のカルシトニン値が高くなるため、スクリーニングや術後経過観察の腫瘍マーカーとして活用されます。また、MEN2(多発性内分泌腫瘍症2型)という遺伝性疾患と関連することが知られています。
使い方・例文
甲状腺の手術後にカルシトニン値が下がりきらない場合、傍濾胞細胞に由来する甲状腺髄様がんの残存・再発が疑われ、追加検査が行われます。
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