代赭とは?
たいしゃ
代赭とは、酸化鉄を主成分とする赤褐色の天然顔料、またその色調を指す言葉で、東洋絵画や陶芸の彩色に古くから用いられてきました。
代赭(たいしゃ)は、酸化鉄(ヘマタイト、Fe₂O₃)を主成分とする赤褐色〜茶褐色の天然鉱物顔料、およびその独特の色調を指す言葉です。英語のシエナ(Sienna)やオーカー(Ochre)と重なる概念に近く、産地によって色味が微妙に異なります。
代赭の名称は中国に由来し、「代」は中国の古い地名(現在の山西省・代縣付近)を、「赭」は赤土・赤褐色を意味します。この地で産出された良質な赤褐色の土が顔料として珍重されたことから、この呼び名が生まれました。
日本の伝統的な芸術・工芸における用途は多岐にわたります。
- 日本画・水墨画:岩絵具の一種として山や岩肌、秋の情景などを描く際に使用
- 陶芸:釉薬や絵付けの着色剤として使われ、焼成後に落ち着いた赤褐色を呈する
- 建築・社寺の彩色:柱や壁の塗料として、社寺建築に温かみのある色調を与える
代赭色は自然界の土や岩、枯葉などを連想させる温かみのある色調として、伝統美術の世界で長年にわたり親しまれてきました。現代でも日本画の画材店などで「代赭」の名で顔料や絵具が販売されています。
使い方・例文
日本画の教室で「秋の山肌には代赭を薄めて重ねると自然な土色が出ます」と指導される場面や、陶芸で「代赭釉(たいしゃゆう)をかけると落ち着いた赤褐色になります」という文脈で使われます。
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