代数的閉体とは?
だいすうてきへいたい
係数をその体からとる任意の多項式方程式が、その体の中に必ず解を持つような体のことです。
代数的閉体とは、体 K が代数的に閉じているとき、つまり K 上の係数を持つ任意の1変数多項式(定数でないもの)が K の中に少なくとも1つの根を持つとき、K を代数的閉体といいます。
最も身近な例は複素数体 ℂです。実数係数の多項式方程式 x² + 1 = 0 は実数の範囲では解を持ちませんが、複素数 i(虚数単位)を導入することで解が存在します。代数学の基本定理は「ℂ は代数的閉体である」ことを述べたもので、複素数が数学において特別な地位を持つ理由のひとつです。
一方、有理数体 ℚ や実数体 ℝ は代数的閉体ではありません。たとえば x² − 2 = 0 は ℚ の中に解を持たず(√2 は無理数)、x² + 1 = 0 は ℝ の中に解を持ちません。
代数的閉体の概念は代数幾何学の基盤となっており、多項式方程式の解の集合(代数多様体)を研究する際に不可欠です。また、有限体の代数的閉包の研究は符号理論や暗号理論とも関連します。体の理論において「完全な拡大の到達点」として重要な役割を担います。
使い方・例文
複素数体上では x² + 1 = 0 の解 ±i が存在するように、代数的閉体では任意の多項式方程式に必ず根が見つかります。
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