ワムシとは?
わむし
ワムシとは、淡水や海水中に広く生息する極めて小さな多細胞動物で、水族館の魚やプランクトンの研究で重要な存在です。
ワムシ(輪虫、英名 Rotifer)は、輪形動物門に属する微小な多細胞動物です。体長は多くの種で0.1〜1mm程度と非常に小さく、肉眼ではほとんど見えませんが、顕微鏡下では活発に動く姿を観察できます。淡水・海水・土壌の水分など地球上の様々な環境に分布し、約2000種以上が知られています。
名前の「輪虫」は、頭部にある「繊毛冠(せんもうかん)」と呼ばれる輪状に並んだ繊毛から来ています。この繊毛が回転するように動くため、まるで歯車が回っているように見えます。繊毛の動きは遊泳と摂食の両方に使われており、水中のバクテリアや藻類などを渦でとらえて口へ運びます。
ワムシの特筆すべき特徴には以下があります。
- 耐久性のある「休眠卵」を形成し、乾燥や極低温でも生き延びる
- 単為生殖(雌だけで繁殖)が可能で、環境が良いと急速に個体数が増える
- 魚介類の初期飼料として水産養殖で広く使われている
- 細胞老化・寿命研究の実験モデルとして利用される
特に水産養殖業においてはマダイ・ヒラメ・カンパチなど多くの魚の稚魚の初期餌料として欠かせない存在です。小さな体に豊富な栄養素を含み、動く刺激で稚魚の摂食本能を引き出す点が優れています。プランクトン生態学や発生生物学の研究でも重要な材料となっています。
使い方・例文
水産研究所や養殖場でマダイの稚魚に与える初期餌料として培養されるほか、理科の授業で池の水を顕微鏡観察する際に発見されることがあります。
この用語をシェア
最終更新: