ランプブラックとは?
らんぷぶらっく
ランプブラックとは、油脂や松脂などを燃焼させた際に生じるすすから作られる黒色顔料で、絵画・印刷・墨の原料として歴史的に広く使われてきました。
ランプブラック(lamp black)は、油脂・松脂・石油などを不完全燃焼させることで生じる煤(すす)を集めて精製した黒色顔料です。日本語では「燈煙墨(とうえんぼく)」や「すす墨」とも呼ばれます。カーボンブラックの一種で、極めて細かい炭素粒子からなります。
ランプブラックの歴史は非常に古く、古代エジプト・中国・インドなどの文明圏で墨・インク・絵具として使われていた記録があります。古代中国では松を燃やして得たすすを松煙墨(しょうえんぼく)と呼び、最高級の書道用墨の材料として珍重しました。西洋でも古代ギリシャ・ローマ時代から壁画・写本の彩色・タトゥーに用いられていました。
ランプブラックの特性と用途は以下のとおりです。
- 絵画:油彩・水彩・フレスコ画の黒色絵具。青みがかった深い黒が特徴
- 版画・印刷:活版印刷・銅版画のインク成分として長く使用
- 墨:東アジアの書道・水墨画用の墨(固形墨・墨汁)の原料
- 塗料・ゴム:工業用カーボンブラックの前身として各種製品に
現代では石油系のカーボンブラックに大きく置き換えられていますが、伝統的な日本の墨(和墨)の製造には今も松煙や菜種油を燃やした煤が用いられており、ランプブラックの技術的系譜が受け継がれています。絵画史的には、ランプブラックはレンブラントやゴヤなどが愛用した素材として知られています。
使い方・例文
日本の書道で使う墨汁や固形墨の多くはランプブラック(煤炭素)が原料で、松を燃やしたすすから作る松煙墨は特に深みのある黒色として書家に珍重される。
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