モルダン金彩とは?
もるだんきんさい
モルダン金彩とは、モルダン(接着剤)を使って金箔や金粉を素材の表面に貼り付ける装飾技法で、絵画・書籍装飾・家具などに輝く金色の装飾を施す方法です。
モルダン金彩(モルダン・ギルディング、Mordant Gilding)は、モルダン(mordant)と呼ばれる特殊な接着剤を使って金箔や金粉を被装飾面に定着させる技法です。「モルダン」はフランス語で「噛みつくもの」を意味し、金箔をしっかりと素材に固定させる接着剤の性質からこの名がつきました。
技法の基本工程は次のとおりです。まず装飾したい部分にモルダン(油性または水性の接着剤)を塗布し、適度な粘着性が出る段階まで乾燥させます。次に金箔を素材の上に静かに置いて圧着させ、余分な金箔を払い落とすと、モルダンを塗った部分だけに金箔が定着します。油性モルダンは乾燥に時間がかかりますが耐久性が高く、サイズ(動物性膠)を用いる水性タイプは扱いやすいという特徴があります。
モルダン金彩は、ガラスへの金彩装飾・書籍の表紙装丁・木製家具・額縁・聖像画(イコン)・壁画の装飾など多岐にわたる分野で歴史的に使用されてきました。特に中世・ルネサンス期の彩飾写本や宗教美術の制作において重要な技法でした。
水が使えない素材や垂直面への施工に向いており、水金(水を媒体とするギルディング)と並んで金箔装飾の主要な技法のひとつとして今日も工芸・修復の現場で活用されています。
使い方・例文
額縁や家具の修復、あるいは書籍製本の技法を学ぶ文脈でモルダン金彩が登場します。工芸教室や文化財修復の解説でもよく取り上げられます。
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