ムサ1世 (マリ王)とは?
「むさいっせい」(まりおう)
ムサ1世とは、14世紀のマリ帝国の王で、メッカへの巡礼で莫大な金を撒いて世界に衝撃を与えた、史上最も豊かな人物の一人と称される君主です。
ムサ1世(Musa I, 生没年諸説あり、在位1312頃〜1337年頃)は、西アフリカのマリ帝国(現在のマリ共和国周辺)の第9代マンサ(王)です。「マンサ・ムサ」とも呼ばれ、当時の世界でも屈指の富と権力を誇りました。
マリ帝国はニジェール川流域を中心に栄え、金と塩の交易を独占して莫大な富を蓄えていました。ムサ1世の治世にはトンブクトゥやジェンネなどの学術・文化都市が発展し、イスラム文化の中心地となりました。
ムサ1世が世界史に名を刻んだのは、1324〜1325年にかけて行ったメッカへの大巡礼(ハッジ)です。数万人の従者と数百頭のラクダ、そして大量の金を携えてカイロやアラビア半島を通過した際、各地で惜しみなく金を配ったため、地中海世界全体で金の価格が暴落し、エジプト経済に10年以上の影響を与えたと伝えられます。
帰路にはアンダルシアの建築家アブー・イスハーク・アッサーヒリーを連れ帰り、トンブクトゥにジンガレイベル・モスクなどを建設させました。現代の研究者の中には、彼の保有資産を物価換算すると史上最大の富豪の一人とする試算もあります。マリ帝国の黄金期を象徴する人物として、アフリカ史において欠かせない存在です。
使い方・例文
「マンサ・ムサの巡礼は、アフリカの豊かさをイスラム世界と地中海世界に知らしめた歴史的事件だ」のように、中世アフリカ史や交易・富の歴史を語る際に言及されます。
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