ミトコンドリア病とは?
みとこんどりあびょう
ミトコンドリア病とは、細胞のエネルギー産生を担うミトコンドリアの機能が障害されることで、全身にさまざまな症状が現れる疾患群です。
ミトコンドリア病とは、細胞内でエネルギー(ATP)を作り出すミトコンドリアの働きが遺伝子変異などによって損なわれ、多臓器にわたる症状を引き起こす病気の総称です。単一の疾患ではなく、さまざまな原因・症状を持つ疾患群を指します。
ミトコンドリアは核DNAとは別に独自のDNA(mtDNA)を持っており、mtDNAまたは核DNAのどちらに変異が起きても発症する可能性があります。母親のミトコンドリアは卵子を通じて子に伝わるため、mtDNA変異による疾患は母系遺伝の傾向を示します。一方、核DNAの変異による場合は常染色体劣性遺伝や優性遺伝など多様な遺伝形式をとります。
エネルギー需要が高い臓器ほど影響を受けやすく、主な症状には以下のものがあります。
- 筋肉の脱力・易疲労感(ミオパチー)
- 神経症状(てんかん、運動失調、知的障害)
- 心筋症・不整脈
- 糖尿病・難聴・視力障害
- 乳酸アシドーシス(血中乳酸の上昇)
代表的な病型としてMELAS(ミトコンドリア脳筋症・乳酸アシドーシス・脳卒中様発作)、Leigh症候群などがあります。現時点では根本的な治療法は確立されておらず、症状を緩和するためのビタミン補充や対症療法が中心です。難病指定を受けている疾患も多く、研究が続けられています。
使い方・例文
幼少期から原因不明の筋力低下や難聴が重なる場合、ミトコンドリア病が疑われ、血液中の乳酸値や遺伝子検査によって診断されることがあります。
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