マックス・シェーラーとは?
まっくすしぇーらー
マックス・シェーラーとは、20世紀初頭のドイツを代表する哲学者で、感情や価値の現象学的分析と人間学の確立に貢献した思想家です。
マックス・シェーラー(Max Scheler)は、1874年にドイツのミュンヘンに生まれ、1928年にフランクフルト・アム・マインで没した哲学者・社会学者です。フッサールの現象学を継承しながら独自の価値哲学・感情現象学を展開し、20世紀前半の哲学に大きな影響を与えました。
シェーラーの思想の核心は、感情(情動)の問題を哲学的に正面から取り上げた点にあります。従来の哲学が理性や認識を中心に据えていたのに対し、シェーラーは愛・憎しみ・共感といった感情を単なる主観的な心理現象ではなく、価値を認識する独自の志向的行為として位置づけました。
主著『倫理学における形式主義と実質的価値倫理学』では、カントの形式主義的倫理学を批判し、価値には先天的な序列(感覚的価値・生命的価値・精神的価値・聖なる価値)があると主張しました。また『同情の本質と諸形式』では、共感の現象学的分析を行い、倫理的行為の基盤を探りました。
後期には哲学的人間学の領域に移り、『宇宙における人間の地位』(1928年)において、人間を動物と区別する特性を「精神」に求め、人間学の基礎づけを試みました。この著作はその後の哲学的人間学の出発点となりました。ハイデガー、メルロ=ポンティ、レヴィナスら20世紀の哲学者に幅広い影響を残しています。
使い方・例文
倫理学や現象学の授業で価値の問題を論じる際に、シェーラーの価値序列論が紹介されます。
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