現象学とは?
げんしょうがく
現象学とは、意識に直接あらわれる「現象」をあるがままに記述することで、認識の根拠を明らかにしようとする哲学の方法論です。
現象学(Phänomenologie)は、20世紀初頭にドイツの哲学者エドムント・フッサールが創始した哲学的方法論であり、思想的潮流です。「物事がどのように意識に現れるか」を出発点に、認識・知覚・時間・他者・身体などの問題を根底から問い直すことを目指します。
フッサールは、科学や日常的な「自然的態度」でものごとを自明視する前提をいったん保留し(エポケー、判断中止)、純粋に意識に現れる現象そのものを記述する方法を提案しました。この手続きを「現象学的還元」といいます。また意識は常に「何かについての意識」であるという「志向性」の概念も中心概念です。
フッサールの後、現象学はさまざまな方向へ展開しました。
- マルティン・ハイデガーは現象学を存在論へと発展させ、人間の「現存在」の分析を行いました
- モーリス・メルロ=ポンティは身体と知覚を中心に現象学を展開しました
- ジャン=ポール・サルトルは実存主義との融合を図りました
現象学は哲学にとどまらず、心理学・精神医学・社会学・教育学・看護学など幅広い分野に影響を与え、質的研究の方法論としても活用されています。「現象学的アプローチ」として、当事者の体験をそのまま丁寧に記述・解釈する研究スタイルが広く普及しています。
使い方・例文
哲学の授業や心理学の質的研究の文脈で「現象学的な視点から患者の体験を記述する」といった使い方が登場します。
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