マアトとは?
まあと
マアトとは、古代エジプトの宗教・哲学における真理・正義・秩序を象徴する概念であり、同名の女神として人格化されました。
マアト(Ma'at)は、古代エジプトの宗教・哲学において宇宙の根本秩序を表す概念です。真理、正義、調和、秩序、均衡を意味し、エジプト人がよい世界のあり方として理想とした価値観の総体を指します。同時に女神として人格化されており、頭に羽(オウムガイの羽またはダチョウの羽)を付けた女性の姿で描かれます。
マアトの概念は古王国時代から存在し、ファラオ(王)は「マアトを守り維持する者」として神聖な義務を負っていると考えられました。ファラオが儀礼の場でマアトの小像を奉納する場面は、王が神々に対して秩序と正義を約束することを象徴します。
死後の審判においてマアトは特に重要な役割を果たします。死者の心臓(魂の重さを示すとされた)と、マアトの羽を天秤に乗せて量る「心臓の秤」の儀式は有名です。
- 心臓がマアトの羽より軽ければ、死者は正義の人生を送ったとみなされ来世へ進める
- 心臓が重ければ怪物アメミットに食べられ、魂は消滅するとされた
マアトの対概念は「イスフェト(Isfet)」で、混沌・不正義・無秩序を意味します。エジプトの国家・宗教・日常生活はマアトを維持することを目的として設計されており、単なる神話上の存在を超えた統治思想の根幹でした。
使い方・例文
「マアト」は古代エジプト史・神話・宗教の解説に登場し、「死者の書には、死後にマアトの羽と心臓を秤で比べる審判の場面が繰り返し描かれている」のように使われます。
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