ボーア磁子とは?
ぼーあじし
ボーア磁子とは、電子の磁気モーメントを測る基本単位で、原子レベルの磁気現象を表すのに用いられる物理定数です。
ボーア磁子(Bohr magneton、記号μ_B)は、量子力学における原子・電子の磁気的性質を記述するための基本単位(物理定数)です。デンマークの物理学者ニールス・ボーアにちなんで命名されました。
ボーア磁子は電子の電荷・質量・プランク定数から導かれる定数であり、その値は約9.274×10⁻²⁴ J/T(ジュール毎テスラ)です。電子がもつ磁気モーメントはほぼ1ボーア磁子に等しく、スピン磁気モーメントを議論する際の基準値として使われます。
ボーア磁子が重要となる場面には以下があります。
- 電子スピン共鳴(ESR):電子スピンの磁気共鳴を観測する分析法で、ボーア磁子を基準にスペクトルを解釈する
- 磁性材料の研究:強磁性体・常磁性体の磁化の強さを原子1個あたりのボーア磁子数で表す
- 原子物理学:原子の電子配置と磁気モーメントの関係を量子数と結びつけて計算する
なお、陽子・中性子など核子の磁気モーメントを表す単位は「核磁子(nuclear magneton)」と呼ばれ、ボーア磁子の約1836分の1に相当します。MRI(核磁気共鳴画像法)の原理はこの核磁子と関わっています。
ボーア磁子は国際単位系(SI)において厳密に定義されており、精密測定・量子情報・スピントロニクスなどの最先端分野でも基本定数として参照されます。
使い方・例文
物質の磁性を研究する際に「この原子は2ボーア磁子の磁気モーメントを持つ」と表現され、磁性の強さを定量的に比較するための基準として登場します。
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