ホケトゥスとは?
ほけとぅす
ホケトゥスとは、中世ヨーロッパの多声音楽で使われた技法で、複数の声部が細かく音と休止を交互に分かち合い、旋律をつなぎ合わせる手法です。
ホケトゥス(Hoquetus、またはOckeghusとも)は、主に13〜14世紀の西洋中世音楽に見られる多声(ポリフォニー)の作曲・演奏技法です。ラテン語・古フランス語で「しゃっくり」を意味する語に由来し、その名のとおり、旋律が断片的に途切れながら進む独特のリズムパターンが特徴です。
具体的な仕組みとしては、ひとつの旋律を複数の声部(あるいは楽器)が交互に分担し、ある声部が音を発しているとき、他の声部は休止符で沈黙するという形で構成されます。この交互の関係が精緻に噛み合うことで、全体としてひとつの連続した旋律が浮かび上がります。
ホケトゥスの主な特徴は以下のとおりです。
- 細かい音価(16分音符・8分音符レベル)での声部交替
- しゃっくりのような断続的なリズム感
- モテット(教会多声音楽)や世俗曲に活用された
- フランスを中心に、フィリップ・ド・ヴィトリらが代表的な作曲家
ホケトゥスは単なる装飾技法にとどまらず、声部間の精密な数学的関係を追求するアルス・ノヴァ(新芸術)の精神を体現するものとして、音楽史上重要な位置を占めています。
使い方・例文
ホケトゥスは、音楽史の授業や中世音楽の演奏会で、複数の歌手や楽器が交互に短い音を受け渡し合う場面として登場します。
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