プロレプシスとは?
ぷろれぷしす
プロレプシスとは、文章や演説の中で相手の反論を先取りして自ら述べ、あらかじめ答えておく修辞技法のことです。
プロレプシス(prolepsis)は古典修辞学の用語で、話者や書き手が相手から予想される反論・疑問・批判をあらかじめ自分で提示し、続けてその反論に答えたり退けたりすることで議論を強化する表現技法です。ギリシア語の「prolēpsis(先取り)」に由来します。
この技法は大きく二つの働きをもちます。第一に、想定される反論を先手で潰すことで、聴衆や読者が「でも……」と思う前に疑問を解消し、説得力を高めます。第二に、反論の存在を自ら認めることで論者の誠実さや公平さを示し、信頼感を高める効果があります。
プロレプシスが登場する文脈は多岐にわたります。
- 古典の演説:キケロの法廷弁論では相手方の主張を先に述べて論破する形式が多用された
- 哲学的論文:「こう批判する人がいるかもしれないが、それは……」という定型表現
- 広告・セールス:「高いと思われるかもしれませんが、1日あたりにするとXX円です」
- 文学・物語:結末や未来の出来事を冒頭で予告する「予示(伏線)」としての用法
文学批評の文脈では、プロレプシスは「予告・先取り」の意味で、物語が後に起こる出来事を先に暗示する技法を指すこともあります。修辞学・文学双方で幅広く使われる概念であり、説得的な文章や物語構成を学ぶ際に知っておきたい重要な技法です。
使い方・例文
「コストが高いと感じる方もいるでしょうが、長期的な節約効果を考えると実はお得です」という表現は、反論を先取りするプロレプシスの典型例です。
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