ピグー税とは?
ぴぐーぜい
ピグー税とは、環境汚染などの外部不経済を引き起こす活動に課す税で、社会的費用を市場価格に反映させる政策手段です。
ピグー税とは、経済活動が第三者や社会全体に与える悪影響(外部不経済)を是正するために、その活動の主体に課す税のことです。名称はイギリスの経済学者アーサー・セシル・ピグーが1920年の著書『厚生経済学』で提唱した考え方に由来します。
市場経済では、企業や個人は自分が負担するコスト(私的費用)だけを考慮して行動します。しかし工場の排煙や自動車の排気ガスのように、社会全体が被る損害(社会的費用)が私的費用を上回る場合、市場は過剰な生産・消費を許してしまいます。ピグー税はこの差額に相当する税率を設定することで、企業・消費者が社会的費用も含めた意思決定を行えるよう誘導します。
代表的な適用例としては以下が挙げられます。
- 炭素税:二酸化炭素の排出量に応じて課税し、温室効果ガス削減を促す
- 環境税:化石燃料の採掘・消費に課す税
- タバコ税・酒税:健康被害という外部不経済への対応として機能する側面
ピグー税の利点は、規制とは異なり事業者が自発的に排出削減の手段を選べる点にあります。一方で、外部不経済の貨幣換算が難しく、適切な税率の設定が困難であるという課題も指摘されています。現代の環境政策や気候変動対策の文脈で特に注目されており、炭素税の理論的根拠として広く参照されています。
使い方・例文
工場が川に排水を流して漁業に損害を与える場合、その損害額に相当するピグー税を工場に課すことで、工場が排水処理を自主的に行うよう誘導できます。
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