ビュラン彫刻とは?
びゅらんちょうこく
ビュラン彫刻とは、ビュランと呼ばれる鋼鉄製の彫刻刀で金属板を直接彫り込んで版を作り、インクを詰めて紙に刷り取る凹版画(エングレーヴィング)の技法です。
ビュラン彫刻(Burin Engraving)は、銅や鋼鉄などの金属板にビュラン(burin)と呼ばれる細い鋼製の刃物を押し当て、力で直接溝を彫り込んで版を作る凹版印刷技法です。彫られた溝にインクを詰め、表面の余分なインクを拭き取ってから加圧プレス機で紙に印刷します。
ビュランは断面が正方形・菱形・丸形など複数の種類があり、彫る方向・角度・力の入れ方によって線の太さや深さが変わります。技法的に高い技術が要求されるため、熟練には長年の訓練が必要です。
歴史的には15世紀のドイツやイタリアで独立した芸術表現として確立しました。アルブレヒト・デューラー・マルカントニオ・ライモンディらが優れた作品を残し、書籍挿絵・宗教画・肖像画の複製手段として17〜18世紀まで主流の印刷技術でした。写真技術が普及する19世紀まで、ビュラン彫刻は最も精密な複製メディアとして重宝されました。
ビュラン彫刻の特徴として次の点が挙げられます。
- 鋭く明確な線が得られ、精密な描写が可能
- エッチングと異なり酸を使わず機械的に彫る
- 版の耐久性が高く、大量印刷に適する
- 制作に時間と技術を要する高度な職人芸
使い方・例文
「美術館の版画コーナーで展示されていたビュラン彫刻の作品は、細かく正確な線の集積によって光と影が精巧に表現されていた」というように、版画技法の紹介で登場します。
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