ビスフェノールAとは?
びすふぇのーるえー
ビスフェノールAとは、エポキシ樹脂やポリカーボネートの原料となる有機化合物で、内分泌かく乱作用の懸念から規制が進んでいる化学物質です。
ビスフェノールA(Bisphenol A、BPA)は、2つのフェノール環がイソプロピリデン基で連結された有機化合物(分子式:C₁₅H₁₆O₂)です。白色の固体で、工業的にはアセトンとフェノールの酸触媒縮合反応によって大量生産されています。
BPAの最大の用途は、エポキシ樹脂とポリカーボネートの原料としての利用です。エポキシ樹脂は缶詰内面のコーティングや接着剤・塗料に、ポリカーボネートは光学ディスク(CD・DVD)、眼鏡レンズ、哺乳瓶、電子機器の筐体など広範な製品に使用されてきました。
しかし、BPAはエストロゲン受容体に結合する内分泌かく乱物質(環境ホルモン)としての性質をもち、動物実験では生殖機能・発達・代謝への影響が報告されています。この知見をもとに、多くの国・地域で乳幼児用製品へのBPA使用が規制または禁止され、「BPAフリー」製品への転換が進みました。欧州では食品接触材料での規制が段階的に強化されています。
代替物質としてビスフェノールS(BPS)やビスフェノールF(BPF)が開発されていますが、これらも同様の懸念が指摘されており、継続的な安全性評価が行われています。BPAをめぐる論争は、化学物質の低用量影響と規制科学のあり方を問う代表的な事例となっています。
使い方・例文
スーパーのレジ感熱紙やプラスチック製食品容器のBPA表示、「BPAフリー」と記載された哺乳瓶や水筒を選ぶ場面で、ビスフェノールAという名称が登場します。
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