ヒトヨタケとは?
ひとよたけ
ヒトヨタケとは、成熟すると傘が自己消化により黒い液体に溶けてしまうという特異な性質を持つキノコで、食用になる種も含まれる独特な菌類のことです。
ヒトヨタケ(一夜茸)は、ヒトヨタケ科に属するキノコの総称で、学名はCoprinopsis属やCoprinus属などに分類されます。その名は「一夜のうちに溶けてしまう」という意味を持ち、成熟とともに自己消化(オートリシス)という独特の現象を起こすことで知られています。
自己消化とは、キノコ自身が持つ酵素によって傘の組織が分解され、黒いインク状の液体(胞子を含む)に変化する現象です。胞子を風ではなく液体として広げるというユニークな繁殖戦略の一つと考えられています。この性質から英語では「ink cap(インクキャップ)」とも呼ばれます。
代表的な種としては以下があります。
- ヒトヨタケ:若い時期は食用可能だが、アルコールと一緒に摂取すると中毒症状(コプリン中毒)を引き起こす
- ナヨタケ(シャグギーインクキャップ):食用種で欧州では古くから食べられてきた
- キコガサタケ:公園や庭先の草地に見られる小型の種
ヒトヨタケ属の一部に含まれる「コプリン」という物質は、アルコール脱水素酵素を阻害する働きがあり、飲酒後に食べると(あるいは食後に飲酒すると)顔面紅潮・動悸・吐き気などの症状が現れることがあります。そのため食べる際はアルコールを避ける必要があります。
使い方・例文
雨上がりの公園や芝生で、朝には白いキノコが生えていたのに夕方には黒い液体の跡だけが残っているという状況でヒトヨタケが登場することがあります。
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