バルブクリアランスとは?
ばるぶくりあらんす
バルブクリアランスとは、エンジンの吸排気バルブとそれを駆動するカム・ロッカーアームの間に設けられた微小な隙間のことで、エンジンの正常動作に欠かせない調整値です。
バルブクリアランス(valve clearance)とは、4ストロークエンジンの動弁系において、吸気バルブおよび排気バルブのステム(軸)の端部と、これを押し開くロッカーアームやカムフォロワーとの間にある微小な隙間のことです。「タペットクリアランス」とも呼ばれます。
この隙間が必要な理由は、エンジンの熱膨張にあります。エンジンが動作して高温になると、バルブやシリンダーヘッドなど金属部品が膨張します。もし隙間がゼロならば、膨張した際にバルブが完全に閉じることができず、圧縮漏れや出力低下、最悪の場合はバルブ焼き付きを招きます。適切な隙間(クリアランス)を設けることで、熱間時でもバルブが確実に閉じるようにします。
バルブクリアランスには適正値があり、一般的に次のような特徴があります。
- 排気バルブは吸気バルブより高温になるため、排気側のクリアランスをやや大きめに設定することが多い
- 規定値は車種・エンジン型式によって異なり、通常0.1〜0.4mm程度の微小な値
- クリアランスが大きすぎるとバルブ開閉時に「カタカタ」という異音が生じる
- クリアランスが小さすぎると高温時にバルブが閉じ切れず、圧縮漏れや燃焼不良の原因になる
バルブクリアランスの調整は、エンジンが冷えた状態で専用シックネスゲージを使って計測・調整します。定期的なメンテナンス項目であり、調整を怠るとエンジン性能の低下や異音の原因となります。油圧式ラッシュアジャスター(HLA)を採用したエンジンでは自動調整されるため、この作業が不要な場合もあります。
使い方・例文
「エンジンから乾いた『カチカチ』という音がするので点検したところ、バルブクリアランスが広がりすぎていたため、シックネスゲージで計測し規定値に調整した」というように、エンジン整備の文脈で使われます。
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