バルトーク・ピッツィカートとは?
ばるとーくぴっつぃかーと
バルトーク・ピッツィカートとは、弦楽器の弦を強く引いて指板に叩きつける奏法で、鋭く乾いた打撃音を生み出す演奏技法です。
バルトーク・ピッツィカート(Bartók pizzicato)とは、弦楽器演奏における特殊奏法のひとつです。弦を弓で弾く通常奏法でも、指で軽く弾く一般的なピッツィカートでもなく、弦を強く引き上げて指板(フィンガーボード)に叩きつけることで、バチッという鋭く乾いた打撃音を生み出します。スナップ・ピッツィカートとも呼ばれます。
この奏法はハンガリーの作曲家ベーラ・バルトーク(1881〜1945)が弦楽四重奏曲などで積極的に用いたことから彼の名前が冠されました。バルトークは民族音楽の研究から得たリズムの躍動感や原始的なエネルギーを音楽に取り込もうとし、従来の西洋音楽の枠を超えた音響効果を追求しました。バルトーク・ピッツィカートはその代表的な成果のひとつです。
楽譜上では通常、丸で囲んだ「+」記号や「Bartók pizz.」という指示で表記されます。演奏上の留意点として以下が挙げられます。
- 弦を十分な力で引き上げ、指板への衝突音をはっきり出す
- 音程よりも打撃の「音色」が重視される
- 弦や指板への負荷が大きいため、楽器のコンディション確認が必要
- 室内楽・現代音楽・映画音楽など幅広い場面で使用される
現代では多くの作曲家がこの技法を取り入れており、弦楽の表現の幅を大きく広げた重要な奏法として確立されています。
使い方・例文
バルトークの弦楽四重奏曲第4番を演奏する際、第3楽章でこのピッツィカートが多用され、聴衆に強烈な印象を与えます。現代音楽の録音やライブ演奏で、弦楽器から鋭い打撃音が聞こえたときに登場する奏法です。
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