バイオタイト(黒雲母)とは?
くろうんも
バイオタイト(黒雲母)とは、黒〜暗褐色の雲母グループに属する珪酸塩鉱物で、花崗岩や変成岩中に広く産出します。
バイオタイト(biotite)は、雲母グループに属する黒雲母(くろうんも)の英名で、カリウム・鉄・マグネシウム・アルミニウムを主成分とする含水珪酸塩鉱物です。化学式はK(Mg,Fe)₃(AlSi₃O₁₀)(OH)₂で、鉄の含有量が多いほど黒色が濃くなります。フランスの物理学者ジャン・バティスト・ビオ(J.B. Biot)の名にちなんで命名されました。
バイオタイト最大の特徴は完全な劈開(へきかい)です。結晶構造上、一定方向に薄く剥がれやすく(ひとつの方向に完全劈開)、薄い板状または鱗片状になります。半透明〜不透明で金属光沢があり、真珠光沢を示すこともあります。硬度は約2.5〜3と比較的柔らかい鉱物です。
岩石中での産出は非常に広範で、以下の岩石に普遍的に含まれます。
- 火成岩:花崗岩・流紋岩・シエナイトなど
- 変成岩:片麻岩・片岩(黒雲母片岩)など
- 堆積岩中の変成帯:接触変成作用を受けた岩石
地質学的には岩石の形成条件(温度・圧力)を推定するうえで重要な指標鉱物です。また、カリウムを含むためK-Ar法(カリウム-アルゴン年代測定法)や40Ar/39Ar法による岩石の放射年代測定に広く利用されており、地球の歴史研究に欠かせない鉱物のひとつです。工業的には研磨材・充填剤・電気絶縁材などとして利用されることもあります。
使い方・例文
花崗岩(御影石)の断面を観察する地学の授業で「黒い鱗片状の鉱物がバイオタイト(黒雲母)です」と紹介される場面や、岩石薄片の顕微鏡観察で識別される場面で登場します。
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