ネグスとは?
ねぐす
ネグスとは、エチオピアで用いられた王・君主を意味する称号で、特にエチオピア帝国の皇帝称号として知られます。
ネグス(Negus)は、エチオピアのアムハラ語・ゲエズ語で「王」を意味する称号です。「ネグサ・ナガスト(Negusa Nagast)」は「王の中の王」を意味し、エチオピア帝国の皇帝称号として用いられました。
エチオピア(アビシニア)は古代アクスム王国に起源を持ち、ソロモン王とシバの女王の子孫であるという伝承のもとに王権の正統性が語られてきました。ネグサ・ナガストの称号は、こうした王権の神聖な権威を表すものとして機能しました。
近代においては、20世紀前半に活躍したハイレ・セラシエ1世(在位1930〜1974年)が世界的に著名な「ネグス」です。彼はイタリアのファシスト政権による侵攻(1935〜1936年)に対して国際連盟で訴えを行い、国際的な注目を集めました。また、ラスタファリ運動では救世主的存在として崇められており、ボブ・マーリーらジャマイカのレゲエ文化にも大きな影響を与えています。
1974年のクーデターによってハイレ・セラシエ1世が廃位されてエチオピア帝政は終焉を迎えましたが、ネグスという称号は現在もエチオピアの歴史を語るうえで欠かせない語です。
使い方・例文
「ラスタファリ運動の信者たちは、エチオピアのネグス(皇帝)ハイレ・セラシエを神聖な存在として崇拝し、その称号や理念を音楽・文化に取り込んできた。」
この用語をシェア
最終更新: