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ナフタレンとは?

なふたれん

ナフタレンとは、石炭タールから得られる二環式の芳香族炭化水素で、防虫剤や染料・樹脂の原料として広く利用される有機化合物です。

ナフタレン(化学式:C₁₀H₈)は、ベンゼン環が二つ縮合した構造を持つ多環芳香族炭化水素です。白色の固体結晶で、独特の強い芳香(樟脳に似た刺激臭)を持ち、常温でも少しずつ昇華(固体から直接気体になる)する性質があります。石炭を高温で乾留して得られるコールタールに多く含まれており、工業的にはコールタールの精製や石油の分解によって生産されます。

ナフタレンの最も身近な用途は衣類の防虫剤です。かつては「しょうのう(樟脳)代わり」として衣類箱やクローゼットに広く使われていましたが、近年は安全性や臭気の問題から、パラジクロロベンゼンなどの代替品に置き換わりつつあります。昇華性があるため、固体が徐々に揮発して防虫効果を発揮します。

工業的にはナフタレンは重要な有機合成の出発原料です。主な用途を以下に示します。

  • フタル酸無水物の原料(可塑剤・樹脂の製造)
  • 合成染料・顔料の中間体
  • 界面活性剤(ナフタレンスルホン酸塩)の製造
  • 農薬・医薬品の合成原料

ナフタレンは発がん性の懸念があるため、家庭での使用量や暴露には注意が必要です。一方で工業化学においては芳香族化学の基礎物質として欠かせない存在であり、化学産業を支える重要な化合物の一つです。

使い方・例文

昔ながらのタンスの防虫剤として白い球状のナフタレンがよく使われていました。今も工場では染料やプラスチック原料を作る際の出発材料として使われています。

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