トランス脂肪酸とは?
とらんすしぼうさん
トランス脂肪酸とは、不飽和脂肪酸の一種で、工業的な水素添加や反芻動物の体内で生成され、過剰摂取が心疾患リスクを高めるとされる脂質です。
トランス脂肪酸とは、不飽和脂肪酸の炭素二重結合部分がトランス型の立体配置をとっている脂肪酸の総称です。自然界にも微量存在しますが、食品中で問題となるのは主に植物油を水素添加して硬化させる工業的プロセスで生成されるものです。
製造経緯としては、液体の植物油に水素を添加して常温で固体化したマーガリンやショートニングを製造する際に副産物として生じます。これらは20世紀を通じてバターの代替品やパン・菓子類の製造に広く使われてきました。また、牛や羊などの反芻動物の胃の中でも微量に天然生成されるため、バターや牛肉にもわずかに含まれます。
健康への影響として、工業由来のトランス脂肪酸を過剰に摂取すると次のような問題が報告されています。
- LDLコレステロール(悪玉)の増加
- HDLコレステロール(善玉)の低下
- 冠動脈疾患(心筋梗塞など)のリスク上昇
- 炎症反応の促進
こうした知見を踏まえ、米国食品医薬品局(FDA)は部分水素添加油脂を食品添加物として認めない方針を採用し、多くの国で規制・表示義務が設けられています。日本でも消費者庁が摂取量の低減を推奨していますが、そもそも日本人の平均的な摂取量はWHOの目標値を下回っているとされています。
使い方・例文
市販のマーガリンやショートニングを使ったクッキーやパイ生地に多く含まれていたトランス脂肪酸は、現在では多くのメーカーが低減・除去に取り組んでいます。食品の栄養成分表示でトランス脂肪酸量を確認することが推奨されています。
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