デリダとは?
でりだ
デリダとは、20世紀フランスの哲学者で、「脱構築(déconstruction)」という概念を提唱し、テキストや概念の内部に潜む矛盾と差異を暴くことで西洋形而上学の前提を根底から問い直した思想家です。
ジャック・デリダ(Jacques Derrida、1930〜2004年)は、フランス領アルジェリアのエル・ビアル(現アンナバ)に生まれたユダヤ系フランスの哲学者です。エコール・ノルマル・シュペリウールでルイ・アルチュセールらに学び、後にパリ高等師範学校や多くの大学で教鞭を執りました。
デリダの哲学の中心は「脱構築(déconstruction)」という概念です。脱構築とは、テキストや哲学的概念が自明の根拠や固定した意味を持つという前提を解体し、その内部に潜む矛盾・階層性・排除のメカニズムを可視化する読解の実践です。単なる「破壊」や「批判」ではなく、テキストを内側から丁寧に読み込むことで、著者自身が意図しなかった意味の余剰を発見する作業です。
初期の重要著作である『グラマトロジーについて』(1967年)では、西洋哲学が「音声」(話しことば)を「文字」(書きことば)よりも本質的とみなす「音声中心主義(ロゴスセントリズム)」を批判しました。書かれたものが話しことばの二次的な模倣ではなく、それ自体が差異と痕跡の複雑な連鎖であることを示したのです。
「差延(différance)」という造語も重要な概念で、意味は常に「差異(差をつくること)」と「延期(先送りすること)」の運動のなかにあり、決して固定した起源や現前には達しえないことを示しています。
デリダの思想は文学批評・法哲学・建築理論・フェミニズム・ポストコロニアル研究など多様な分野に影響を与えており、現代批評理論の重要な出発点の一つとなっています。
使い方・例文
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