スビカキとは?
すびかき
主に西日本で見られる、柿の渋みを酢で抜く伝統的な脱渋法で処理した柿、またはその加工食品のことです。
スビカキ(酢柿・酢し柿)とは、渋柿の渋みを酢(または酢酸)を使って取り除く「酢抜き(酢渋抜き)」という伝統的な脱渋処理を施した柿のことです。主に関西・中国地方などの西日本で昔から行われてきた保存食・加工食品の文化に根ざしています。
柿の渋みの正体は「タンニン」(可溶性のシブオール)という成分であり、これが口の中のタンパク質と結合することで渋みを感じます。酢を使った脱渋では、酢酸がタンニンを不溶化(固定)することで、渋みを感じなくさせる仕組みです。代表的な脱渋法としては以下があります。
- 酢抜き(酢渋抜き):柿を酢に浸けるか、酢を塗布して密閉し、数日かけてタンニンを不溶化する
- 温湯脱渋:40〜45℃のお湯に浸ける方法
- 炭酸ガス脱渋:密閉容器内にCO2を充填する方法(現代の商業的手法)
- アルコール脱渋:焼酎などを使う方法
酢を使った脱渋では独特の酸みが柿に移ることがあり、甘みと酸みが絡んだ風味がスビカキ独自の味わいとされています。保存性も高く、昔は秋の収穫期に作り置きする郷土食として親しまれていました。現在も一部の農家や直売所で手作りのスビカキが販売されており、地域の食文化として受け継がれています。
使い方・例文
渋柿を酢に漬け込んで数日置くと渋みが抜けて食べられるようになるスビカキは、冷蔵庫のなかった時代に秋の柿を長く楽しむための知恵として農家に伝わってきた保存食です。
この用語をシェア
最終更新: