グラックス兄弟(ティベリウス・グラックス)とは?
てぃべりうすぐらっくす
グラックス兄弟(ティベリウス・グラックス)とは、共和政ローマ末期に土地改革を推進した政治家兄弟の兄で、その改革は激烈な政治闘争の発端となりました。
ティベリウス・グラックス(紀元前163年〜前133年)は、弟のガイウスとともに「グラックス兄弟」と総称される共和政ローマの政治家です。二人はローマ貴族の名門出身でありながら、平民の権益擁護に尽力した改革者として歴史に名を残します。
ティベリウスが護民官に就任した紀元前133年、彼が取り組んだのは農地改革でした。富裕層が独占していた公有地(アゲル・プブリクス)を没収し、土地を失った貧しい市民に再分配しようとしたのです。農民層の没落が兵力の弱体化につながるという、ローマ社会の構造的問題を解決しようとした試みでした。
しかし元老院の強い反発を受け、ティベリウスは同年、反対派の元老院議員たちによって殺害されるという非業の死を遂げました。弟のガイウスも同様の改革を試み、紀元前121年に追い詰められて死亡しています。
グラックス兄弟の改革は失敗に終わりましたが、その政治的対立はやがて「マリウスとスッラの内戦」「カエサルとポンペイウスの対立」へとつながるローマ共和政崩壊の序章とも評されます。民衆派(ポプラレス)と元老院派(オプティマテス)という対立構図を鮮明にした点でも重要な歴史的意義を持ちます。
使い方・例文
「グラックス兄弟の土地改革は共和政ローマの矛盾を浮き彫りにし、その後の内乱時代への伏線となった」というように、ローマ史・政治史の授業や書籍で頻繁に取り上げられます。
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