クロム酸カリウムとは?
くろむさんかりうむ
クロム酸カリウムとは、カリウムとクロム酸からなる黄色い結晶性の無機化合物で、化学分析や染色・顔料の分野で使用される物質です。
クロム酸カリウム(化学式:K₂CrO₄)は、カリウムイオン(K⁺)とクロム酸イオン(CrO₄²⁻)からなる無機塩です。鮮やかな黄色の結晶として知られ、水によく溶けます。クロムは+6価の酸化状態をとっており、この六価クロム化合物は毒性・発がん性があることが知られているため、取り扱いには慎重さが求められます。
化学分析の分野では、クロム酸カリウムはモール法(銀滴定法)において指示薬として使用されます。塩化物イオンを硝酸銀で滴定する際、終点でクロム酸銀(赤褐色沈殿)が生成することを利用して滴定の終点を判定します。この分析法は水中の塩化物イオン濃度の測定などに用いられています。
工業・芸術の分野における主な用途は以下のとおりです。
- クロム系顔料(クロムイエロー)の原料
- 皮革のなめし加工における媒染剤
- 繊維の染色における助剤・媒染剤
- 花火・信号弾などの火工品の着色剤
ただし、六価クロムの毒性が広く認識されるようになった現代では、環境規制によりクロム酸カリウムの使用は多くの用途で制限または代替が進んでいます。工場排水への流出や人体への暴露管理が厳しく求められる化合物であり、安全性への配慮が不可欠な物質です。
使い方・例文
化学実験では、食塩水中の塩素イオンを調べる滴定実験の指示薬としてクロム酸カリウムが使われます。工業では皮革や布を染める際の助剤としても登場します。
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