キングピン傾角とは?
きんぐぴんけいかく
キングピン傾角とは、ステアリング操作の回転軸(キングピン軸)が車両正面から見て垂直線に対してなす傾き角のことです。
キングピン傾角(キングピンインクリネーション)は、フロントサスペンションのホイールアライメントを構成する要素の一つです。ステアリングを切る際の旋回軸であるキングピン軸(ステアリング軸)を車両正面から見たとき、路面の垂直方向に対してどれだけ内側に傾いているかを示す角度です。
この傾角が設けられている主な目的は以下の通りです。
- スクラブ半径の低減:キングピン軸の延長線が路面と交わる点をタイヤ中心に近づけ、ステアリングに伝わるキックバックを軽減する
- 復元力の確保:ステアリングを切ると車体が持ち上がる力が働き、ハンドルを放したときに直進方向へ戻ろうとする自己修正力(センタリングフォース)を生む
- ハンドリングの安定性向上:直進時の轍への取られや振動を抑制する
現代のサスペンション設計ではマクファーソンストラットやダブルウィッシュボーンなど形式によってキングピン傾角の設定値が異なります。キングピン傾角は通常5°〜10°程度に設定されることが多く、キャスター角やキャンバー角と合わせてアライメントを最適化します。事故や縁石への衝突でサスペンション部品が変形するとこの角度も狂い、ハンドルが取られる症状が出ることがあります。
使い方・例文
車が縁石に乗り上げた後にハンドルが片側に取られるようになった場合、キングピン傾角を含むアライメント全体をショップで点検・調整してもらうことが必要です。
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