カルバペネム耐性腸内細菌とは?
かるばぺねむたいせいちょうないさいきん
最後の切り札的抗生物質カルバペネムに耐性を持つ腸内細菌で、多剤耐性菌として世界的に警戒されています。
カルバペネム耐性腸内細菌(Carbapenem-resistant Enterobacteriaceae、CRE)は、腸内細菌科に属する細菌のうち、広域抗生物質であるカルバペネム系薬(イミペネム・メロペネムなど)に耐性を示すグループの総称です。
カルバペネムはβ-ラクタム系抗生物質の中でも最も広い抗菌スペクトルを持ち、他の多くの抗菌薬が効かない難治性感染症に使われる「最後の手段」的な薬剤です。CREはこの薬剤を分解するカルバペネマーゼという酵素を産生する株が多く、KPC型・NDM型・OXA-48型など複数の型に分類されます。
腸内細菌科にはKlebsiella pneumoniae(肺炎桿菌)やEscherichia coli(大腸菌)など多くの病原菌が含まれます。これらがカルバペネム耐性を獲得すると、敗血症・肺炎・尿路感染症などに対して使える抗菌薬が極めて限られ、治療が困難になります。耐性遺伝子はプラスミドを介した接合で他の菌種にも伝播するため、院内感染や施設間伝播のリスクが高いとされます。
WHO(世界保健機関)は、カルバペネム耐性腸内細菌を最優先の対策が必要な耐性菌として位置づけており、感染制御と新規抗菌薬開発が世界的な課題となっています。
使い方・例文
病院の感染対策委員会の報告や医療ニュースで「CRE検出」と報じられるとき、この多剤耐性菌が指す対象となります。
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