カピチュレーションとは?
かぴちゅれーしょん
カピチュレーションとは、主に近代以前のオスマン帝国などが外国人に与えた治外法権的特権のことで、外国人が現地法でなく自国の法律に従う権利を認めた制度です。
カピチュレーション(Capitulation)とは、主にオスマン帝国(トルコ)が16世紀以降にヨーロッパ諸国に対して与えた通商・居住上の特権のことです。ラテン語の「capitula(条項)」に由来し、「条項に基づく特権」を意味します。
この制度のもとでは、外国の商人や外交官などがオスマン帝国の領内に滞在する際、現地の法律(イスラム法)ではなく自国の法律によって裁かれる権利(治外法権)や、低い関税率、自由な通商・居住・礼拝の権利などが認められました。
最初の本格的なカピチュレーションは1536年にフランスとオスマン帝国の間で締結されたとされており、その後イギリス、オランダ、ヴェネツィアなど多くのヨーロッパ諸国がこれに倣いました。当初はオスマン帝国が積極的に与えた外交的恩典でしたが、帝国が衰退するにつれ、西洋列強から強制的に認めさせられる不平等な側面が強まりました。
カピチュレーションの歴史的意義は以下の点にあります。
- ヨーロッパによる中東・アジアへの経済的浸透の法的基盤を提供した
- 近代的な不平等条約の原型の一つとなった
- オスマン帝国の主権を実質的に制限し、帝国衰退を加速させた
オスマン帝国はカピチュレーションを第一次世界大戦後の1923年に正式に廃止しました。同様の制度はエジプトや中国(治外法権)などにも存在しました。
使い方・例文
近代史・外交史の文脈で、列強が発展途上国に押し付けた不平等な特権制度の例として取り上げられることが多い用語です。
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