オルフィスムとは?
おるふぃすむ
オルフィスムとは、20世紀初頭にフランスで生まれた絵画運動で、純粋な色彩の対比とリズムによって抽象的な美を追求したキュビスムの派生です。
オルフィスム(Orphisme)は、1912年頃にフランスの詩人ギヨーム・アポリネールが命名した絵画運動・様式で、ロベール・ドローネーとソニア・ドローネー夫妻を中心に展開されました。名称はギリシャ神話の詩人・音楽家オルフェウスに由来し、音楽のように色彩そのものが感情やリズムを生み出すという思想を反映しています。
キュビスムが形態の分解と再構成を重視したのに対し、オルフィスムは色彩の純粋な対比と動的なリズムこそが絵画の本質だと主張しました。特にロベール・ドローネーは「同時的対比」と呼ばれる理論を発展させ、補色を隣接させることで生まれる視覚的な振動・運動感を追求しました。
オルフィスムの特徴としては以下が挙げられます。
- 鮮やかな純色・補色の組み合わせによる色彩の自律性
- 円弧・曲線・螺旋などの抽象的な幾何学形態
- 音楽的なリズム感・運動感の視覚的表現
- 具象的なテーマからの解放と純粋抽象への接近
フランク・クプカやフェルナン・レジェなども関連作家として挙げられます。オルフィスムはその後の抽象絵画・カラーフィールドペインティングへの先駆けとして美術史上重要な位置を占めています。
使い方・例文
西洋近代美術史の授業や展覧会の解説で「ドローネーのオルフィスムは、色彩だけで音楽のようなリズムを生み出した」というかたちで取り上げられます。
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