オルガネットゥムとは?
おるがねっとぅむ
オルガネットゥムとは、中世ヨーロッパで発達した初期の多声音楽の形式で、聖歌の旋律に別の声部を重ねた音楽様式です。
オルガネットゥム(Organum)は、中世西洋音楽における多声音楽(ポリフォニー)の最も初期の形式の一つです。もともと単旋律で歌われていたグレゴリオ聖歌の旋律(テノール)に、別の声部を付加することで複数の声部が同時に鳴り響く音楽を生み出しました。
その歴史は9〜10世紀頃にさかのぼり、理論書『ムジカ・エンキリアディス』などに初期の用例が記されています。最初期のオルガネットゥムは、原旋律に対して4度・5度・8度の音程を平行に動く「平行オルガネットゥム」でしたが、やがて声部が独立した動きをとる「自由オルガネットゥム」へと発展しました。
12〜13世紀には、フランスのノートルダム楽派(レオナンやペロタンが代表的)がオルガネットゥムを高度に発展させました。この時期には原旋律を長く引き伸ばし、上声部が自由に動き回る「メリスマ的オルガネットゥム」が生まれ、後のモテット・ポリフォニー音楽の基礎となりました。
オルガネットゥムの発展は、西洋音楽における和声・対位法・記譜法の進化に大きく貢献し、近代クラシック音楽の礎を築いた重要な音楽史上の概念です。
使い方・例文
グレゴリオ聖歌の旋律の上にもう一つの声部を5度上で重ねると、最も初期のオルガネットゥムの形が体験できます。
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