オキシトシンとは?
おきしとしん
オキシトシンとは、脳の視床下部で産生されるホルモンで、分娩促進・母乳分泌・社会的絆の形成など多彩な役割を持ちます。
オキシトシン(oxytocin)は、脳の視床下部(室傍核・視索上核)で合成され、下垂体後葉から血中に分泌される9個のアミノ酸からなるペプチドホルモンです。ギリシャ語で「速い出産」を意味する言葉に由来しています。
オキシトシンの生理的な主な作用は以下のとおりです。
- 子宮収縮:分娩時に子宮平滑筋を強く収縮させ、お産を促進する。産科では合成オキシトシンが陣痛促進薬として使用される。
- 母乳分泌(射乳反射):乳腺周囲の筋上皮細胞を収縮させ、乳汁の排出を促す。
- 社会的絆・愛着形成:親子間・パートナー間・友人間の絆の形成や信頼感に関与する。抱擁・スキンシップ・授乳で分泌が促進されることから「愛情ホルモン」「絆ホルモン」とも呼ばれる。
- ストレス緩和:不安を和らげ、社会的相互作用を促す神経調節作用がある。
オキシトシンは脳内では神経伝達物質としても機能し、感情・社会行動・記憶などに影響を与えます。自閉スペクトラム症(ASD)や社交不安障害への治療応用を探る研究も進んでいますが、効果については慎重な検証が続けられています。また、インボンディング(母子愛着形成)の研究文脈でも重要な役割を担っています。
使い方・例文
出産後に母親が赤ちゃんを抱っこするとオキシトシンが分泌され、母子の絆が深まるという解説や、陣痛が弱い際に「オキシトシン(陣痛促進剤)を点滴します」と医師に説明される場面で登場します。
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