エアロブレーキングとは?
えあろぶれーきんぐ
エアロブレーキングとは、惑星の大気圏を利用した空気抵抗によって宇宙探査機の速度を落とし、燃料を節約する軌道変更技術です。
エアロブレーキング(Aerobraking)は、惑星や衛星の希薄な大気圏上層部を宇宙探査機が何度も通過させることで、大気との摩擦による空気抵抗を使って徐々に速度を落とし、軌道を変更する技術です。従来の噴射による減速と比べて推進剤(燃料)の消費量を大幅に削減できる点が最大の利点です。
通常の惑星周回軌道投入では、エンジンを逆噴射して大量の燃料を消費する必要があります。エアロブレーキングでは、最初に細長い楕円軌道に入り、近点(惑星に最も近い点)で大気上層部をかすめるように飛行します。この際に生じる微小な空気抵抗が遠点(最も遠い点)の高度を少しずつ下げ、最終的に目標とする円軌道を形成します。
代表的な実施例には以下があります。
- NASAの火星探査機「マーズ・グローバル・サーベイヤー」(1997〜1999年)
- 金星探査機「マゼラン」(1994年)
- 日本のJAXA「あかつき」(金星周回軌道修正での活用)
エアロブレーキングはリスクも伴います。大気密度の予測誤差が軌道に影響するため、精密な監視と軌道修正が必要です。それでも打ち上げコスト削減に大きく貢献する重要な技術として位置づけられています。
使い方・例文
「NASAの探査機がエアロブレーキングを活用することで、火星周回軌道への投入に必要な燃料を大幅に節約し、その分を科学観測機器の搭載に充てることができた。」
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