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アイリス・マードックとは?

あいりすまーどっく

イリス・マードックは20世紀イギリスを代表する哲学者・小説家で、道徳哲学と文学を融合した独自の思想で知られます。

イリス・マードック(Iris Murdoch、1919〜1999年)は、アイルランド系のイギリス哲学者・小説家です。オックスフォード大学で哲学を学び、後に同大学で長く教鞭を執りました。

哲学者としては、「善」の概念中心に据えた道徳哲学を展開しました。サルトルをはじめとする実存主義を批判的に検討しながら、プラトン哲学に着想を得て、「善のイデア」への注目こそが道徳的成長の鍵であると主張しました。主著『善の至高性』(The Sovereignty of Good)では、道徳とは自己中心性からの解放であり、他者や現実を正確に見る「注意」(attention)の実践であると論じています。

小説家としての顔も重要で、26作を超える長編小説を発表しました。代表作には『砂の城』『海よ、海』(ブッカー賞受賞)などがあります。その作品は哲学的テーマを色濃く反映し、愛・権力・自由といった問いを複雑な人間関係の中で描き出しています。

晩年はアルツハイマー病を患い、夫の回想録や映画化によって病との闘いが広く知られるようになりました。哲学と文学の双方で卓越した業績を残した20世紀屈指の知性人として評価されています。

使い方・例文

倫理学の講義でマードックの「道徳的注意」という概念が取り上げられ、自己中心性を超えて他者を正確に見ることの大切さについて議論が行われました。

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