すっぽんとは?
すっぽん
すっぽんとは、歌舞伎の舞台装置のひとつで、花道の特定箇所に設けられた俳優が地下から出没するための昇降装置です。
すっぽんは、歌舞伎の舞台で使われる仕掛け装置(からくり)のひとつです。具体的には、花道(客席を縦断する俳優の通り道)の七三の位置(舞台から三分、客席側から七分のあたり)の床に設けられた小型の昇降口で、俳優がここから地下より忽然と現れたり、逆に地中へ消えていくように見せることができます。
名称の由来は、スッポンが水中から首をひょっこりと出す様子に似ていることからきているとされます。装置の仕組みは、舞台の床下に設けられた空間に人力または機械的な昇降台を設置し、蓋を開けて俳優を上下させる構造です。
すっぽんが効果的に活用される代表的な場面には以下のものがあります。
- 幽霊・妖怪・怨霊などの超自然的な存在の登場・退場
- 蛇の化身や水辺の妖怪など水中から現れる演出
- 「四谷怪談」のお岩や「牡丹燈籠」などの怪談物
客席に近い花道に設置されているため、観客のすぐそばで俳優が地面から出没する演出は強い驚きと臨場感を生み出します。大道具方(舞台裏の技術スタッフ)が舞台下でタイミングを合わせて操作するこの装置は、歌舞伎の視覚的な見せ場を作る重要な仕掛けとして現代も現役で使われています。
使い方・例文
歌舞伎の怪談演目で幽霊役の俳優が花道の足元から突然現れる場面は、すっぽんを使った演出であり、観客席のすぐ脇で繰り広げられるため特に迫力があります。
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