本文へスキップ

くも膜下腔内投与とは?

くもまくかくうないとうよ

くも膜下腔内投与とは、脊髄を取り囲むくも膜と軟膜の間の空間(くも膜下腔)に直接薬剤を注入する投与方法で、髄腔内投与とも呼ばれます。

くも膜下腔内投与(くもまくかくうないとうよ、intrathecal administration)とは、脊髄を覆う3層の膜(硬膜・くも膜・軟膜)のうち、くも膜と軟膜の間に存在する「くも膜下腔」(髄腔)に直接薬剤を注入する投与方法です。脊髄液(髄液)が満たされているこの空間に薬を届けることで、特定の薬理効果を得ます。

この投与方法が選ばれる主な理由は、血液脳関門(BBB)を迂回できる点にあります。多くの薬物は静脈から投与しても脳や脊髄に十分な濃度で到達しませんが、くも膜下腔内投与ならば直接中枢神経系に高濃度で作用させることができます。主な適応例は以下のとおりです。

  • 脊髄くも膜下麻酔(脊椎麻酔):手術時の局所麻酔薬投与
  • がんの難治性疼痛管理:モルヒネなどのオピオイドを少量・持続投与
  • 痙縮(筋肉の過度な緊張)治療:バクロフェン持続注入(ITBポンプ療法)
  • 髄膜炎の治療:抗菌薬・抗真菌薬の局所投与
  • 抗がん剤の中枢神経への投与:白血病などの髄膜浸潤への化学療法
処置は腰椎穿刺(腰椎の間に針を刺す操作)によって行われます。副作用として頭痛・感染・神経障害のリスクがあり、高度な専門技術と無菌操作が必要です。

使い方・例文

帝王切開の際には脊椎麻酔(くも膜下腔内投与)で局所麻酔薬を髄腔に注入し、下半身の感覚を遮断することで母体への負担を少なく手術を行います。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語