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ダシュテルートとは?イラン最大の砂漠のすがたを解説

公開 2026年8月13日

この記事は 「ダシュテルートとは?」 の解説をくわしく掘り下げたものです。

イラン最大の面積を誇る砂漠

ダシュテルートは、イラン東部のホラーサーン・ラザウィー州、ファールス州、シスターン・バルーチェスタン州にまたがって広がる、面積およそ十六万六千平方キロメートルに及ぶイラン最大の砂漠である。その名前は「空」あるいは「空虚な砂漠」を意味するとされ、生き物の姿がほとんど見られない過酷な環境を象徴している。日本の国土の半分近くに匹敵する広さを持ち、その規模の大きさは訪れる者を圧倒する。

広大な砂丘地帯エルグ

イランにはダシュテルートのほかにもダシュテカヴィルという大きな砂漠があるが、ダシュテルートは砂砂漠(エルグ)と呼ばれる砂丘地帯の面積がより広いことで知られている。風によって形作られた巨大な砂丘の連なりや、風食によって削られた独特の地形が広がっており、地球上でも有数の乾燥地帯として研究者の注目を集めてきた。中には高さ数百メートルに達するとされる巨大な砂丘の連なりもあり、その壮大な景観は近年になって衛星観測を通じて詳しく明らかにされつつある。

年間降水量五十ミリメートル以下という過酷さ

この地域の年降水量はしばしば五十ミリメートルを下回り、地球上でも屈指の乾燥地域の一つに数えられている。日中の地表温度は非常に高くなることが知られており、こうした条件が長らく人を寄せ付けない不毛の大地を作り出してきた。人類の定住がほとんど見られない地域として、地球科学の分野でも特異な研究対象となっている。

百二十日間吹き続ける強風

ダシュテルート周辺で特に知られているのが、シスタン地方に吹く季節風「バードサドビスト・ルーズ」である。その名は「百二十日の風」を意味し、実際に年間およそ百二十日間にわたって強い風が吹き続けるとされる。この風は砂を巻き上げて地形を変化させる一因ともなっており、砂漠の景観づくりに大きな役割を果たしている。厳しい環境ながらも、その独特の地形は近年、衛星画像を通じて世界的にも注目されるようになっている。

生命がほとんど見られない極限環境

ダシュテルートの中心部は、地球上でも屈指の高温を記録する地域として知られ、地表温度が極めて高くなる日も観測されている。あまりの過酷さから恒久的な集落はほとんど存在せず、人類の活動の痕跡がきわめて少ない地域となっている。こうした特徴から、宇宙探査に用いられる技術の実験フィールドとして、乾燥した火星表面の環境に近い場所として研究に利用されることもある。厳しい自然環境は同時に、他の場所では見られない独自の地形や鉱物を観察できる学術的にも貴重な場となっている。

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